KnightsofOdessa

卒業のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

卒業(1967年製作の映画)
4.0
[] 80点

マイク・ニコルズ長編二作目。サイモン&ガーファンクルのサントラは死ぬほど聴いていたので開始時点から妙な親近感がある。冒頭から妖艶人妻ロビンソン夫人から誘惑されるのをオロオロと実況する主人公ベンジャミンの姿に爆笑し、サブリミナルおっぱいに更に爆笑した。ホテルでの不倫&初体験の童貞感も素晴らしい。『早春』を思い出すわ。プールからベッドに飛び込む編集とか廊下の隅に追いやられたロビンソン夫人からズームアウトして手前にベンジャミンを入れる構図とかめっちゃ楽しい。連日3時間クラスの映画ばかり観ていたので、"あれもう40分しかないの?これで終わるの?"と心配になってしまった。ロビンソン夫人パートが終わると、キャサリン・ロスのストーカーパートが始まるんだが、若干失速するも編集のテンポの良さは健在。しかしよく考えると、いや考えなくても、夫の共同経営者の息子をいきなり誘惑するやつも、それに乗っかりつつ娘にも手を出すやつも、全部知ってもそいつを好きになるやつも全員イカれてますよ。

あのラストを観ると、アツアツのまま徒歩で駆け落ちして、秒で冷めて、徒歩で帰宅する『郵便配達は二度ベルを鳴らす』を思い出す。あのあと、やっぱ戻るわ、とかなってたら余計に面白いんだが。残り9本。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa