任侠もののコメディ。チラシによると、シナリオなしで、毎日号外を配って撮影したそう。
確かにとっ散らかった感じはあり、くだらないギャグもあるものの、各俳優の芸達者ぶりが堪能できて面白い。
広いセットを使って、長回し気味で撮影し、俳優の動きを見せている。
フランキーは体を使った演技がうまいと思うけど、それに合わせて西村晃も動きまくる場面は楽しい。
森繁は滑らかな口調でデパートのクレーム係を演じ、一瞬でヤクザに戻ったり、元恋人に出会いまくったりする。
淡島千景はライバルの組の組長に迫られて、見事なたんかを披露。
そして、この映画、任侠もののパロディかと思ったら、それよりも前に作られているらしい。すごいなあ。
「川島雄三の世界」