エンバー 失われた光の物語の真夜中のネタバレレビュー・内容・結末

人物描写や人間関係を描くドラマや複線をすべてすっ飛ばし、あらすじを追うだけの作りはかなり大雑把。しかしそれを補って余りあるのがシアーシャ・ローナンの魅力と独特の世界観を持つ映像。地底都市のレトロフューチャーなイメージや、場所によって統一される色調などはジャン＝ピエール・ジュネやギレルモ・デル・トロのセンスに近い。ちょっとした小道具やギミックなども80年代っぽい懐かしさがあり、そういった映像面の充実のおかげでなんだか許せてしまう作品でした。