このレビューはネタバレを含みます
難解だと聞いていたので相関図や人物名を頭に叩き込んで挑んだのが正解だったようで
やや混乱したものの、なんとか置いてかれることはありませんでした。
銃撃戦やカーチェイスはおろか、派手なアクションシーンやドキドキするようなサスペンスシーンなども一切なし。
にもかかわらず、全く退屈させず最後まで緊張感を失うことなく魅せる見事な作品です。
一心同体の親友同士だったというコリン・ファース演じるテイラーとマーク・ストロング演じるジムの意外な関係性が明らかになるラストシーンは印象的。
ジムを生かしたビルに対し、ビルを生かさなかったジム。冷戦下に生きたスパイの冷酷さ・非情さを象徴した切ない名場面です。