呑観

黄金の七人の呑観のネタバレレビュー・内容・結末

黄金の七人(1965年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2022/02/26
雰囲気たまらなく最高

・コンパクト型無線/貸金庫に謎の装置(探索用の周波出す装置?)を仕掛ける/道路工事作業員に見せかけて目的は“大仕事”
・“窓から君を見てた コートの下に何も着ていなかったようだ そう思うと楽しい”→“みんな知ってる”…とんだ変態男と変態女
・女(“一発勝負の女”)には男の指示に従わず3億ポンドをみすみす逃した前科あり
・男(“教授”):7やAで始まる名前にこだわる(欧州中から有能な連中(アドルフ:ドイツ人 アウグスト:ポルトガル人 アンフレ:フランス人 アンソニー:アイルランド人 アルド:イタリア人 アルフォンソ:スペイン人…多国籍だな!)を選んだだけ)
・→警察の対応…出身国に電話して情報を取る/写真を大量にコピーして国境監視所と全警察に配る/銀行と宝石店をパトロール
・騒音作戦(人の車のクラクション音で地下での作業の音を誤魔化す)
・電話切断作戦は47秒遅れ気味→電話社作業員にもなりきる→“精密な器械”と称した隠しカメラ(“えらく値が高い 目の玉が飛び出る 一生働いても追いつかない”と念押しして)置きっぱなしに
・騒音作戦が車のコードを切って解決されると同時に貫通作業も終了し降ってくる金塊(開けた穴から金塊が降ってくるのを眺める表情 good)
・→ガスが漏れる中でマスクをつけての作業(金塊が金庫から地下へ落とされ、地下から土塊ならぬ金塊の汲み取り作業)
・緊張の作業中であるべきところを、作業員たちがちょいちょいおちゃらけてるところが可愛い(教授は“君といると冷静さを失う”とベタで甘い口説き文句を垂れる)
・隣人(向かいの修道院)の不信感は募る…
・無線からの声を腹話術と勘違いされる
・→作業中断(守衛が“精密な器械”と称した隠しカメラ前でランチボックスを広げて昼食→超素早いランチタイムにて作業再開)
・→アマ無線局ZK9が異変に気づき(銀行泥棒の指令を傍受)警察に通報(…場所は分からず広場の銀行全部に警告を出す)
・→金塊が順調に汲み上がってくるのをチラ見していると市の職員(昼食時の騒音取締役)から“この時間に騒音を立てるな”と注意される(→施工主を問われ“市です 至急にやれと言われて”→作業時間の指定を確かめるため証明書の提示を求められる→無線を落とすヘマをし、動揺するも耳が遠いと勘違いされセーフ→とりあえず汲み上げ作業ストップ→状況を知らない他の作業員の“どうした 金塊が動かないぞ”→市の職員にびっくり→“金属が動か…彼らが…”→“彼ら”に引っかかる市の職員に対し“仲間がガス管の作業を”“古くなったので交換してる”とフォロー→“大変な作業だ 私も入って手伝おう”…市の職員の小粋な冗談にドッキリさせられる→続行許可が出て作業続行)
・教授たちはあっと驚く場所へ逃亡予定
・→警察の来訪(向かいの修道院の院長が窓越しに裸の女性を見たとの苦情)→“一発勝負の女”の色仕掛けにより警官懐柔(“今日は私の誕生日よ”“最高の訪問者にはキスすることにしてるの”“裸で部屋にいても誰の迷惑にもならないわ”“裸でいるとリラックスできるの”(→警官:うんうん頷き“ごもっともです ご迷惑をかけました”と敬礼し“何かあれば呼んでください”と自らの名を名乗る)…それを鏡越しに眺めるる教授は“キスが長い”との指摘)
・→パトカーのサイレン→作業中の銀行へ警察来訪→一見無事な金塊…作業員たちが下で必死に表面の金塊を棒で支えて誤魔化す姿可愛い(銀行の設備もかたなし…“ここには誰も入れません”/監視モニター完備/氾濫機能も有り…常時働いており、緊急時にボタンを押せば35秒で本管から水が流れ込み直下の空間を満たす/→“このように万全の態勢です ここにある物を盗める人間はいません”“私どもには預金者の利益を守る義務があります”…笑)→警察側:“アマ無線のいたずら男を捕まえろ”との判断…笑
・→酸素が切れるギリギリ(あと5分)まで続けろとの指示
・”精密な器械”と称した隠しカメラを警察に問われるも“電話修理工のものでしょう 今朝故障しまして”でセーフ
・→支柱が折れそう&酸素が切れそうな危機に金塊の山を残しても逃げる賢明な判断good job
・隠しカメラ越しに教授へ“うまくいったでしょ”…いい→スマートに隠しカメラ回収→ウインク
・敏腕銀行員からの“いつからご利用を?”に対し“昨日からよ”(敏腕銀行員は昨日は非番でセーフ)
・敏腕銀行員: “この銀行に勤めて5年 お客様はすべて覚えました”/辞表が受理され今日が最後/辞めて束の間の休息に外国旅行へ行く予定/“奇妙なもので5年前別な銀行を辞めたときにも最後の方は美しいご婦人でした ご利用に感謝いたします”と手の甲にキス…紳士的素敵→電話修理工と一発勝負の女の去る姿を鋭く見つめる目が光る
・→ガスを通される危機→“余計なことだ”とガス作業員2名の頭ごっちんこで気絶させ阻止を完了させる荒技→青い電話修理工のの作業着を脱ぎオレンジの作業着になれば道路工に早変わり(金塊運搬作業へ)
・計画は7秒遅れ
・計画成功かと思いきや、まさかの足止め(原因:頭ごっちんこさせたガス作業員が“頭をぶつけた”“突然穴に突き落とされた”と人集り&パトカー→ポルトガル野郎の人相風体を“小柄で人相の悪い男だ”“目つきがアブなかった”と供述)→しかし無事脱出…成功を喜びクラクション鳴らしちゃったりするの可愛い
・ナポリの鋳造所へ真鍮を7トン送るとの名目で通関書類にサイン…それをガラス越しに見守る作業員たちが可愛い それぞれの感想も可愛い(“天才だ”“計画通りの見事な成功だ”“神様 故郷に帰ったら教会に寄進します”“ママ 俺たちは“黄金の7人”だよ”)
・成功への最終段階へ…(ここからが重要):借りた車を間違いなく元に戻すこと(今日中に)→明日一台の車で国境越え(新しい旅券で通ること…本物の旅券を汚さないため)→教授と一発勝負の女は21時45分の列車で出発し、明日ローマで金塊を受け取る→明後日の3時にヒルトンで合流、という予定…
・そもそも作業員たちへの分前を考えずに騙して2人で山分けしようと考える教授の汚さ(ニセ旅券を作らせたため止められる手筈)&心配なのは作業員たちの今後ではなく自分たちが作業員たちに見つかるかどうかの一発勝負の女
・→からのまさかの敏腕銀行員登場(女とグル)→明日ローマに届く金塊は“我々がいただく”
・一発勝負の女の今後の策略:代理人に手紙を7通出させる(6通:教授の協力者宛…内容は裏切りの告発 7通目:ジュネーヴの警察宛)
・→終点のパリまで眠ってもらうために“ごめんあそばせ”と薬物注入→甘んじて受け入れる教授が切ない…笑
・結果:〈作業員組〉国境で引っかかる→取り調べにて…偽造旅券を使った理由は“ただのいたずらです”“ふざけて番号を変えたんです”“冗談ですよ”“取り調べなんて初めてだ”→“泥を吐くまでブチ込んでおけ”の刑→“裏切り者がいる”と気づく(教授が騙して持ち出した案/まずは金塊の行方問題/なぜ自分たちが捕まったのか問題/教授が裏切ったとは思えない案)(あと7時間で証拠不十分で釈放される)→待つ。なんかもぐもぐするポルトガル野郎や/〈一発勝負の女&敏腕銀行員〉ローマで受け取るはずの金塊はナポリへ(送り先はナポリのアンブロージ鋳造所)→鋳造所へ急いで出向くも既にニッケル20トンと鉄200トンと(あの“真鍮”7トンと)一緒に融かしちゃってる…(分離は完全に融けているため無理)→最高の金庫用の合金生成…何かの手違い(書類ミスで直接鋳造所まで行った)だったため残りはナポリへ…(模造品に違いないと思われてる)→“大金のために私を利用したけど失敗だったわね”→“この5年間君と組んできたが今となっては早く忘れたい”…まさかのだいぶ前からのグル&あの時の台詞のフラグ回収→“あなたすっかり変わったわ 残念だわ 信じてきたのに”…裏切る者は裏切られる/〈教授〉薬物を注入されるもナポリへ…
・傷心気味?の一発勝負の女と釈放後の作業員たちのホテルでの再会→嘘つく予定だった文言を事実そのまま述べる羽目に…(“鋳造所で鉄やニッケルと一緒に融けたわ 最高の合金になるの”“スイス銀行用の金庫を作るらしいわ”)/教授は“消えたわ もう関わりたくないって”ということにする→“この話には裏がありそうだ”という鋭い指摘(“やはり教授が臭そうだ とにかく教授とサシで話したい”…状況が分かれば何か考えつくため)→“新しいことをやればいい”という建設的な意見(“それはいい考えだ 教授なら名案を出してくれる”という打算的な同意)→“仕事する気はないと言ったわ”と言う女に対し“説得しよう やる気を出させるんだよ”という一見建設的でありながら他力本願な意見→とりあえずなんかもぐもぐするポルトガル野郎/“彼はうんざりしてる”“これが俺たちと組んで2度目の失敗だ”/“教授に会わせてくれ”→“あきらめなさい 私も疲れたわ”とタバコを消して女は去る(→“あの女を見てると…そそられる”という強者も…)
・→ホテルの女の部屋で銃を持って待ち構える教授(真っ赤な神父の正装にて)→“今は完全にあなたのもの”と言う女の変わり身の早さ(捨てられるのは分かっているすべてお見通しの教授)→教授:“よりを戻したい”(→“こんな私と”→イヤならイヤと言ってくれ”)…腐れ縁とはまさにこのこと→逃亡(他の神父:“誰だろう”“会議では見かけなかった”、トランクには縛られた人間…逃亡後に真っ赤な神父の正装をかける)→追跡→教授らの逃亡先へ到着(“これで謎が解けるぞ”“きっとあそこに金塊がある”“見に行くか?”“待とう”“喫茶店へ行こう”…“アメを買いに?”…この後に及んでのおちゃらけ感好き)→“金色のアメが見つかったぞ”
・→“まだ安心はできん 悪魔のいたずらさえなければ完璧だ”(→“悪魔はあなたよ”)“真面目な話だ”“犯罪の名人も恐れることが今から起こる “不測の事態”だ”(=あの6人の追跡 “今度こそ対決せねばならん”)→不敵な笑みはそのままに6人組の車にて交渉(“負けたよ 金塊は山分けだ”)→金塊を積んだトラックいじったり金塊にキス連発したり…→金塊を積んだ無人のトラックは無情にも坂を降ってゆく…→コロッセウム近くの売店にドーン(…空へ飛び立ってゆく風船/雪崩落ちる金塊(“スイス国立銀行 24金”と刻印)/金塊にたかる人々(→“すべて偽物だ”“これは真鍮だ”というバレバレな嘘)/教授の“(車から)降りるな”との忠告に反き車を降りてたかる人々に金塊を取られないようにしようとする6人組/通報)→流石の教授もこの事態にはどうにもできず…(トラックは金塊が邪魔して動かず…)
・金塊に群がる卑しい人々とそれを自分たちだけのものにしようとする姿はまさに地獄的…(“触るな”“あっちへ行け ハイエナめ”“盗るな クソガキ”“いい加減にしろ 薄汚いハイエナ野郎め”“これは俺のものだ 全部俺のものだ”)
・“信者のためです 皆貧乏で…”と盗ろうとする神父に対しては“持ってけ”…信心深さがあるところは素敵
・→逃亡にて…首謀者責任者の教授を見捨てず車に乗せてあげる優しさ懐のデカさ素敵(“教授次を考えましょう”→“次はない”→“乗りなよ”→ぎゅうぎゅう満々の車内)

“ひとまず終了”
“この続きは次回作にて”
…このチームが素敵だからまた見たくなるよね
呑観

呑観