FRANCIS

ロード・トゥ・パーディションのFRANCISのレビュー・感想・評価

4.4
北米版子連れ狼のグラフィックノベル原作。怨恨と復讐がもたらす歪んだ愛憎劇、禁酒法時代のマフィアの抗争を描くサム・メンデス×ロジャー・ディーキンズ。

スーツや高級車の黒に強く打ち付ける雨を街頭の光が照らすモノトーン調の撮影による映像美。

妻子を殺され一人残された息子を守るべく殺しの誓いを胸にするトム・ハンクス。頭髪を抜き取り、狂信的な殺し屋に扮するジュード・ロー。父への報われない愛着の暴発を繊細な悪役像で表現するダニエル・クレイグ、望まぬ対立に身を通じていくポール・ニューマンの四者四様の人間模様。

明るい陽の中を走るラストとの明暗の対比、(擬似)家族の関係性・肉親殺しのテーマは初監督作『アメリカン・ビューティー』に続き、『007/スペクター』まで引き継がれる。
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