MasaichiYaguchi

アフロ田中のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

アフロ田中(2012年製作の映画)
3.1
原作は「アフロ田中」シリーズ第3弾「上京アフロ田中」。
私は「高校アフロ田中」「中退アフロ田中」「上京アフロ田中」「さすらいアフロ田中」「しあわせアフロ田中」、そして現在ビッグコミックスピリッツ連載中「結婚アフロ田中」に至るまで読んでいる原作漫画シリーズのファンの一人です。
ビッグコミックスピリッツで本作の映画化の第一報、それもアフロ田中をイケメン俳優の松田翔太さんが演じるという発表を見て、何かの冗談かと思ったものでしたが、実際冗談じゃなく、松田翔太さんは今までのイメージをかなぐり捨てて田中に成り切っています。
松田翔太さんの同時期の映画「ハードロマンチッカー」と本作を観比べたら、余りの落差に呆然としてしまうんじゃないでしょうか。
彼のファンの女の子達は、この作品の役に対して口をポカンと開けてしまうのか、彼の新しい魅力として認めるのか気になるところですが、一方、映画オリジナルヒロイン・加藤亜矢を佐々木希さんが、男性観客がとろけちゃいそうな程キュートに演じていて、アフロ田中でなくとも一目惚れしちゃいそうです!
原作キャラクターにキャストの皆さん、かなり似せられてますが、特に「井上」と「ロボ」は最高で、登場した瞬間、「おおっ!」という感じです。
本作の松井監督、主演の松田翔太さんをはじめ「アフロ田中」が好きなキャスト、スタッフが結集して作った映画なので作品愛は伝わって来たように感じます。
原作を知らない方は、人間として成長しない主人公の青春物に対する不満、カタルシスの無いグダグダの展開に低評価する人もいると思いますが、この成長の無さ、グダグダ感が「アフロ田中」の持ち味です。
昨年、WOWOWでテレビドラマ化されて放映されましたが、ウイズ・コロナのこの頃、グダグダ感と脱力系笑い一杯の劇場映画版の登場を期待したいと思います。