千年女優

チーム・バチスタの栄光の千年女優のレビュー・感想・評価

チーム・バチスタの栄光(2008年製作の映画)
3.5
東城大学病院の不定愁訴外来で働く医師で、院長から「チーム・バチスタの奇跡」「栄光の七人」の異名を持つ心臓外科チームが続けて起こした手術失敗の原因調査を依頼された田口。コンビを組むロジカルモンスターと称される白鳥厚生労働省大臣官房秘書課付技官の強引なやり口に戸惑いながら真相に迫る彼女の姿を描くミステリ映画です。

『このミステリーがすごい』大賞に輝いた医師を兼任する海堂瞬執筆の同名小説を中村義洋監督で実写化した作品で、死因不明社会という医療問題にメスを入れる社会派でありながらサスペンスとしての質も高く、主役コンビに限らず脇を固める登場人物たちも華のあるエンターテイメントである原作の魅力を引き継いでヒットを記録しました。

田口の女性への変更は可も不可もなくで、原作ファンとしては好きな描写やシーンがカットされていたりよりオートプシーイメージングに映画的にフォーカスするものとして描いて欲しかったという想いは残りますが、それでも原作に忠実に作られていて、その良さは感じられるものとなっています。医療ミステリとして十分な出来の一作です。
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