スラバヤ

恐怖の足跡のスラバヤのネタバレレビュー・内容・結末

恐怖の足跡(1962年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

 無音世界からのバスの演出が怖い。オルガンの音と目線。ダンスパーティの中ハーク・ハーヴェイと死者のキャンディス・ヒリゴスが近づいてきてからの追いかけ。小さな笑い声とキャメラの揺れが素晴らしい。抱かれたヒリゴスが笑ったまま固まっており、その頭の倒し方がとても生き返るようには思えないのがまた恐ろしい。

 車のキーからオルガン、暗闇から室内への繋ぎなど純粋に編集も上手い。背を向けることの反復もちゃんと恐怖を与えてくる。ハーヴェイとヒリゴスの切り返しは明らかな生の世界からの隔絶。ダンス中の二人が近づいてくる中ヒリゴスは顔に手を持っていくのだが、次のカットでは怯えながらもダンスを目で追うヒリゴスが映される。逃げ出すことを拒否するような繋ぎ間違いであり、叫ぶ際も手は下に降ろされている。

 ハーク・ハーヴェイ自ら演じる「男」の不気味さ。回転椅子でのゆっくりとした振り向き。
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