KentF

浮き雲のKentFのレビュー・感想・評価

浮き雲(1996年製作の映画)
3.8
一度きりの人生、上を向いて歩こう、一緒に。
カラーテレビを心配しながらローンで購入するような慎ましい夫婦。突然のリストラと、勤務先の閉店が続く。世知辛い世の中にあって、手を差し伸べてくれるのは心優しい仲間や元上司。
フィロゾフィーは闘う監督Ken Loachと共通するも、独特のアプローチでフィンランドの巨匠は静かに穏やかに描き出す。色彩と音楽、そして無に近い表情。揺れる時代にあって、人間の強さとしなやかさが際立つ。
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