大大大大大大大好き。
これでもかとばかりに夫婦に辛いことが降りかかる。どんな境遇に堕ちてもその場その場で道を見出していくオーティネンに胸を打たれるが、嵐は吹き止まない。絶望のどん底まで堕ちていくが、それでもなおいたわり合う二人を、僕たちは祈るよう見守ることになる。
壁、家具、路面電車に至るまで色彩設計が行き届いた強度の強い絵の中、赤い衣装のオーティネンが美しく撮られており、とりわけ店の外から窓越しのショットが素晴らしい。
すっと背筋の通った立ち姿で内面の清らかさが表現されている。これはもうオーラとしか呼びようがないではないか。