慎太郎が原作脚本監督って～と思ったが結構面白かった。河津清三郎が最初登場したときは「あれ、今回は悪くないのかな？」と思うが、画工を辞めボクシングに賭した久保明の希望や可能性を破壊し飼い殺す極悪人だった。やっぱり！スポーツ映画なのに主人公が敗北するのがあくどい社会的権力っていうのが残酷。にしても団令子のキャラクターに慎太郎の女性嫌悪的な怨念がこもってるのはキツい。

東宝の助監督達のプレッシャーを跳ね除けて作られた見事な傑作。多分元都知事の映画と馬鹿にして観ない連中が多いと思うがその先入観は捨てた方が良い。
あの時代に人間のいやらしさ醜さ悲しさを描いた石原はもっと評価されて良い。

あまり期待してなかったけど、ある種の人生の現実を描いていて面白かった。
河津清三郎と団令子がデキてしまい、団令子の婚約者の久保明を実にたやすくだますところが面白い。団令子が女給になって変化したことを一瞬で見せる場面もすごいと思った。
允ちゃんは、出番は少ないけど、試合でアップになる場面など、すごく絵になっていて、この後スターになるのも納得。ラストはおいしいところを持っていったような？

「日本ヌーヴェルヴァーグとは何だったのか」＠シネマヴェーラ渋谷