松方弘樹主演×中島貞夫監督の脱獄映画。
先に観ていた『暴動島根刑務所』と比べて、こちらの方が脱獄モノならではのアイデアやスリルに満ちた内容だった。
あっちは「暴動」がメインだからね。
海老天と野球ボールのユニークな使われ方は必見。
松方弘樹が鎧兜を被って警官の捜査の目を掻い潜ろうとするシーンは、笑えるシーン満載の作中でも特に面白かった。
一貫した思想などなく、その場ごとの怒りや反骨のままに暴れまくる感じが観ていてサイコー。
鑑札を通さずに(闇市で売る)牛を屍殺する三人衆というキャラクターが登場するのは、この物語の背景に戦後すぐの混乱があったということを示している。
笑いありスリルあり、セックス・バイオレンスあり。とにかく痛快でたまらない映画!