ゆゆ

ヘラクレスのゆゆのレビュー・感想・評価

ヘラクレス(1997年製作の映画)
5.0
私のバイブルです。

自分の生まれ育った環境への息苦しさ、別の居場所があるはずだというヘラクレスの思いと、その居場所があるならばと懸命に一度も諦めることなく突き進む姿。

達成したかと思った「本物のヒーロー」は具体的な指針も得られぬままただ「違う」と否定され、もう一度一からトライし、達成しないと父と母の元には帰れない。
フィルが去り、メガラの立場を知り絶望し自暴自棄になる。

フィルは、一度完全に夢を諦めたはずなのにヘラクレスの「情熱」に心を打たれ、もう一度、諦めないでヒーローを育て上げる夢を取り戻す。しかし、本当にまた夢を諦める。

メガラは、男なんて二度と信じないという心と、ヘラクレスに惹かれていく心に堪えられないが、もう一度自分の身を犠牲にするもハデスの策略により自分がヘラクレスを裏切ったかたちになってしまう。

何より面白いのは、メインのヘラクレス、フィル、メガラが元々闇を抱えながら立ち直りかけて、もう一度がっつり心を折られるというところです。

そして、自分たちの意思で生き方を選び、帰ってくる。


ゴスペルやギリシア神話が馴染みない分、いまいちヒットしなかったように思いますが、この登場人物たちに心を動かされずにはいられません。

どこで立ち直るか、正しい正しくないなどなく、ただ自分が気付き、自分の意思で行動し、それが結果として夢が叶う…本当に美しいと思います。

最後までやり遂げるということ、夢を諦めないこと、本気で人を信じてみること。本当に根本的なところをヘラクレスから学びました。大好きな、大切な作品です。より多くの方に見てほしい。
ゆゆ

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