LEE

座頭市血笑旅のLEEのレビュー・感想・評価

座頭市血笑旅(1964年製作の映画)
4.2
シリーズ第8弾は子連れ座頭市!
監督は一作目の三隅研次がカムバック


ひょんなことから殺された女性の夫に赤子を届けることとなった座頭市、しかしこの前に彼を狙う刺客が現れ…というストーリー
面白かったけどコメディパートがやたら長かったりした前作や前々作とはことなり、シリアスなテイストへと戻った本作
賭場の不正を暴く相変わらずのカッコよさも良かったけど、本作の一番の注目ポイントは座頭市が擬似家族を形成すること
赤ちゃんとスリの女性と旅をしていく中で情が生まれていくのだが、自分が関わった人間は幸せになれないということを自覚して独りの道を選ぶ…座頭市という男の本質的な部分に迫ったとても素晴らしい脚本だった


アクションはボリュームや勢い自体はそこまでないかもしれないけど、それにしても確かな完成度
三隅研次なので画はどれもカッコいいし、ラストは座頭市に火がつきながらの大立ち回りで迫力満点!


映画としての完成度の高さに唸らされた一本だった
これで90分以内!理想の映画の形だ…
LEE

LEE