りょうすけ

4ヶ月、3週と2日のりょうすけのレビュー・感想・評価

4ヶ月、3週と2日(2007年製作の映画)
3.3
「4ヶ月、3週と2日」

「あのこと」「ヴェラ・ドレイク」に引き続き、中絶が禁止されていた時代に中絶をする映画。今回は中絶をする女性のルームメイトが主人公。題材は3作とも同じなのに、視点が全く異なるのは非常に興味深い。

手持ちカメラで長回し、何とも言えない絶妙な雰囲気が漂い、中絶に関してだけでなく、彼氏の母親の誕生日会に出席した時の居心地の悪さも上手く表現されていた。

主人公が純粋なのかイエスマンなのか、厄介事を全て引き受けてしまう様な人物なので、どの場面に至っても居た堪れない気持ちになる。また中絶をする女性が絵に描いたように身勝手だから特にかもしれない。

この作品の見どころとしては人と人との掛け合いの微妙な雰囲気なので、その点注目して観てもらいたい。会話の中で生まれる「間」の重要性が非常に高い。

この手の映画は心に来るので、あまり連続で観ることはお勧めしないが、割とどの映画も違うことを考えさせてくれるので、上で挙げた3本とも観てもらいたい。
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