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何がジェーンに起ったか?のおとなのみほんのレビュー・感想・評価

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)
5.0
ブランチとジェーンは女優として生きる姉妹。物語はこの姉妹の幼い頃から始まる。
その人形のように愛らしい容姿と可愛いらしい歌声で妹・ジェーンは一躍子役スターの仲間入りに。劇場は超満員、ジェーン人形はこどもに大人気!!理想のこども?いえいえ!我儘放題、自己中勝手、クソガキの代名詞になりそうな妹の傍唇を噛み締めてじっと耐えて居た姉・ブランチ。ところが年を重ねるに連れ、ブランチは演技派女優としてその名を轟かせることに。反して容姿しか取り柄の無いジェーンは、演技なぞ酷評、撮ったフィルムもお蔵入り、TVに流れるのは大女優・ブランチ、名優・ブランチ、映画界の宝・ブランチ。ジェーン?ああ、契約切りたいんだけど。オワタ\(^o^)/
そんな時、事件が起きた。
ブランチとジェーン、姉妹の人生は一晩で一転する。
さて、何がジェーンに起こったか?ってところから始まるサイコサスペンスホラー!

掴みも面白いけど、これはストーリーより女優二人がおんっもっしろい!!!!すんげえ芝居合戦。ジェーンもブランチも、地味に派手で、丁寧で大胆なそのバランスが綺麗過ぎないところが姉妹の内側の火花に通じて空気のゆっくりと濁って行く感覚が堪らんのですよ。
話の筋は落ち迄読めてしまうかもしれないけど、ラスト5分間の芝居はハッと目を惹きつけられる事間違い無し。この芝居は女性の方がきっと、ぢくりと刺さる筈。
醜く見せれば見せる程引き立つ役を躊躇無くここまで汚い芝居で見せてくれた女優達に満点をあげないでどうします。