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レポゼッション・メンのMAOWのレビュー・感想・評価

レポゼッション・メン(2010年製作の映画)
5.0
レポゼッション・メン

90点

2011/01/02

『REPO MEN』

監督:ミゲル・サポクニック

こんな素晴らしい映画の存在を知らなかったとは。
危うく人生損するところでしたw


具体的な共通点は無いけど、どことなく雰囲気やテーマは『サロゲート』と似ていました。


時々流れをぶった切るような演出やナレーションが入りますが、それほど不快でもなく、
むしろ効果的に映画にメリハリを与えていて、とてもセンスを感じられました。

「主人公のポーズは同じで、場面だけが変わる」とか、
「ロウソクの火を消すと画面も暗くなる」とかは結構好きな演出(笑)


何よりも偉いのは、伏線をとても細かく丁寧に回収しているところ。
でもここまで出来るなら、Tボーンの臓器回収もしてほしかった。って、それは無理かw



ただ、「臓器移植者がそんなに大量に居るものなのか」っていう、そもそもの疑問は残るけどねw

まぁ、そこは「近未来」ということで納得しましょうw
劇中でも、「“アップグレード”のための移植もある」と説明していたし、移植が身近になっているのでしょう。

それにしても、あんなに大量の滞納者がいたら、会社はやっていけないと思うんだけどなぁ…。どうなんでしょw



細かいところを言えば、
「奥さんいるのに堂々と浮気しすぎw」とか、
「事故後の仕事復帰早くね?」とか、
「飛行場で妨害電波装置を捨てた意味は?」とかあるけど、まぁ気にしない(笑)

あと、主人公は、滞納者を殺すことは躊躇ってんのに、反撃するときは普通に殺してたけど、
「必死になって生きる」的なことを言っていたし、まぁそういうことなんでしょうw



それと、ツッコミとは別に
なんか、後半の流れが適当に感じました。
主人公に都合のいい流れになりすぎ、みたいな。

なんかフランクは別に悪くないのに殺されるし、
相棒ジェイクのせいでこんな目に合ってるのに、なぁなぁで仲直りしちゃってるしw

だが、それすらも計算されたものだったとは。

『ネクスト』みたいな最低の落とし方ではなく、
『インセプション』の虚無に落ちたみたいな、本当に鮮やかなオチで、
感心しすぎて思わず100点にしかける程でしたw

鑑賞中に不満に思っていたいろんなことが全て納得できました。
「溜飲が下がる」とはまさにこのことですわw



臓器回収の話なんで、ちょっと痛々しい場面もありますが、
これは完璧にオススメです!!!!!!


それにしても、レポメン達、回収の時に音楽かけて、ノリノリすぎだろww
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