みち

花様年華のみちのレビュー・感想・評価

花様年華(2000年製作の映画)
3.9

以前観たドキュメンタリー映画『MET GALA』の中で出てきて気になっていたウォン・カーウァイ監督の映画。欧米人の中国に対するイメージの一例として挙げられていた。


舞台は1960年代の香港。麻雀や食事をご近所さん同士で楽しむゴチャゴチャとした中国感溢れる環境の中、トニー・レオンとマギー・チャンがとにかく美しい。
無駄のないスマートな身のこなし、美しく嫌味のない服装、余裕のある表情と会話。こんな大人になりたかった… ←

不倫(?)の映画と聞いていたけど、いやらしい雰囲気は全くなく、始まり方も終わり方も嫌いじゃない。
ただ、チャン夫人がチャウ氏の肩で涙するシーン(1回目は夫の浮気を問い詰める練習で、2回目はチャウ氏との別れの練習で)は、どうも古くさいの女性像(男性が好みそうな女性像)って感じがしてしまった、、、


服装やカーテン、壁紙などの色彩が美しいのはもちろん、
『夢二のテーマ』、『花様的年華』、Nat King Coleの”
Aquellos ojos verdes” 等の曲が実に効果的に使われていて、この映画自体が芸術作品といった感じ。
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