Hoshiduru

図鑑に載ってない虫のHoshiduruのレビュー・感想・評価

図鑑に載ってない虫(2007年製作の映画)
3.4
最近なんだか感受性が消えてて、ぼーーっとしてる。こういう時によく救ってくれた(はずの)大人計画、に似た匂いを感じたので、観た。

観てる間中なんだかずっとどきどきとしてた。懐かしいような、恥ずかしいような、変なノスタルジー。全てのシーンが切り貼りされてるような感じで、蓄積されてかないんだけど、記憶がうまく蓄積されない今の私にはそれが心地よかった。ラストへの加速のしていきかたも、なんだかとても胸がつまって、ああ、そうだよね、って頷きたくなる感じだ。

やっぱりその瞬間瞬間は何かを感じてるんだけど、大好きな奴らと飲んでる瞬間みたいな高揚感があったはずなんだけど、すーっと消えちゃって、うーん、なんも覚えてないんだよなあ。これは作品のせいなのか、今の私のせいなのか。
うまく言えないんだけど、タイミングが良いと、もっと実感を持って「謎の感動」を覚えられるような気がするんだ。それはちょっと悔しいな。

あ、でも思い出したけど、松尾スズキと伊勢谷友介のあの関係が本当に本当に好きで、なんだか安心感を与えてくれたのも事実だ。
「一緒に三途の川も渡ろ」って、あの軽い声で言われるのも、言うのも、なんだかいいな。ああ、好きなんだなあって、なんかお互いから滲み出る愛が、なぜかわからないけど、私を安心させてくれて、それは本当に良いことだと思う。
で、なんでかはわからないけど、監督にありがとうとは言えないなあ。私が勝手にちょっと救われたからかな。なんというか、変てこな体験でした。
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