スリリングな潜入捜査クラシック、ランニングタイムギリギリまで伏線を回収する展開に、一分の隙もなし。
スキッド・ロウへ降り立つFBI捜査官の足取りに、前半からワクワクしっ放し。
ジム場面にはボクシング映画の趣まであって二度おいしい、また同シーンにおけるリチャード・ウィドマークの降臨、おいでなすった感じでバッチリ印象に残る。
ズル賢く神経症的で、冷酷な異常性格をあてがわれた彼の演技は、鈍く光り輝いていた。
ロケも多い、特に対岸へ進むフェリー上での密会場面は、雰囲気たっぷり。
秘密の武器庫で主人公の正体が露見するかも、とヒヤヒヤさせられる場面、そしてクライマックスの捕り物は、照明撮影とも非常にクール。
「絶対に彼が内通者でしょう」と思っていたら、本作のエド・ペグリーは最後まで善玉だった、意外。