ぬーこ

ブラックホーク・ダウンのぬーこのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.0
監督 リドリー・スコット(エイリアン)


借りといて踏ん切りつかず、ついに華金の夜に観てしまう。
高校の倫理の授業で少し観た。その記憶が鮮明過ぎて。

ソマリア内戦。非人道的な虐殺が行われたとして、米軍をはじめとする多国籍軍が介入するも泥沼化。その中で米軍撤退の契機となったモガディシュの戦いが元になっている。
ゲリラを率いるアイディード将軍を捕まえる。戦略が停滞する中、米軍は白昼のモガディシュでアイディード将軍の側近を捕まえる作戦を立てるが、、

人命優先の米軍。それは正しいのだけれど、ソマリアでは通用しない。ゲリラは殺しても殺してもまた新たに現れる。ついに一機のブラックホークが墜落(ダウン)したことで米軍は完全に主導権を失う。

あのソマリア兵が持ってるRPG弾なるものが強い。あれを船尾に食らうとブラックホークも一撃。

ブラックホークが堕ちるということがこの戦線中でどんな意味を持つのか。映画を観て初めて分かる。その想像以上の絶望感に打ちのめされた。
プライベートライアンとかフルメタルジャケットとか他の戦争映画の戦いシーンも迫力あるのだけれど、どこから現れるか分からないゲリラを相手にし、唐突な攻撃の中で命を落としていく、この映画の戦いが一番リアル感があった。
米軍がいかに緻密な作戦を立てても、現地ゲリラの数の戦い、捨て身の戦いの前には勝てない。最新の兵器が暴力や無秩序に負けていく。

冒頭や挿入で流れる現地の音楽(ハンス・ジマー)によって、抒情詩が始まるような雰囲気になる。話は全く異なるけれどリリイシュシュで流れた沖縄の音楽と音の雰囲気が似ていた。
一方、出撃する時流れるのはアメリカ南部の陽気な音楽。この後のことを考えると流さないでくれ、頼むからと思ったり。

リドリー・スコットと相性良いかも。テンポが良くて戦いの描き方も丁寧。戦いがどうなって、戦況が変化したのかわかりやすい。

○シーン
ヘリで降下しようとした兵士が縄から手を離してしまい、落下。助けに行こうとした主人公が下に降りると四方を囲う砂嵐。

裏路地を戦車走り回り四方八方撃ちまくるが、最後は敵の一発が当たって死ぬ。

2021.45
ぬーこ

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