わたぼう

野性の少年のわたぼうのレビュー・感想・評価

野性の少年(1969年製作の映画)
4.3
特集上映『フランソワ・トリュフォーの冒険』にて。

実は観てなく初鑑賞。序盤、あ、これ眠くなるやつだ…と思いながら観始めたが、ぐいぐい引き込まれた。

「O」が聴き取りやすいようだからと、ヴィクトワールと名付けるシーンがよい。アントワーヌ・ドワネルと音も似てるし。「LAIT」(レ=牛乳)は応援したくなる。

実験的映画だけど、ドキュメンタリーのようでもあり、トリュフォー自身が少年に言葉を教えようと試行錯誤する様子が面白い。まだ半分くらいかなと思ったら、終わったので、けっこう入り込んでいたみたい。

上映後、アンスティチュ・フランセの坂本安美さんのトークあり。言葉を教えようとする先生と少年の関係は、身体的な指導という点で監督と俳優の関係に近いため、トリュフォー自身が演じるのが理に適ってたようだ。

にしても、あの少年の演技が素晴らしい。オーディションで選んだのか、そんな話もぜひ聞きたかった。
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