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春の戯れのumihayatoのレビュー・感想・評価

春の戯れ(1949年製作の映画)
5.0
越後屋ぁ・・・お主も悪、、、
めっちゃいいヤツやんけ。。泣いた。
そんなの俺の知ってる越後屋じゃない。。

開国と文明開化で、新しいものを見て
外国に行くことを夢見る主人公の宇野重吉
その夢を実現する為に船乗りになる決意をし、裏口乗船まで漕ぎ着けるが
それがきっかけで今まで気付いてなかったものに悩まされてしまう
父親への愛
幼馴染の高峰秀子への愛
その2人から受け取っていた愛
腹を決めたはずの結婚
それでも止められない夢

「私の幸せの為にあなたがやりたい事できないなら、それは私も幸せじゃない」
と、苦しくも嘘をついて送り出す高峰

しかし手紙のやりとりでも気持ちはうまく繋がらない
いくら宇野が帰ってきたとしても、離れていた年月の分、高峯の人生は進んでいて、もはや恋ではなく、愛で幸せになれる生活を送っている。
そこに宇野が帰ってきて、、、

とりあえず主人公が青い。青すぎて中々に辛い。しかし夢に走るとはそう言う事だ。
1日やそこらで達成できるものでもなし
その夢に走っている間の時間の流れは周囲とは異なってしまうものだ。
しかしそこでどう腹を決めるかが、「若さ」であったり「大人になる」ということなのかもしれない。

春の戯れ、皮肉なタイトルだ。
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