うっちゃりはちべー

BECKY ベッキーのうっちゃりはちべーのレビュー・感想・評価

BECKY ベッキー(2020年製作の映画)
3.9
予想よりずっと子供が抗えないことへの切実さがグッと来るし、そこからの吹っ切れ方よ……
あまりに痛そうなあるシーンを引っ張るからイタタタとなりつつ爆笑しちゃった。
煽ってくる音楽もカッコいい。ちょっと無理してでも劇場に行けばよかったな〜

ネオナチ野郎達の中にも妙に倫理観を持っている奴や緩い奴がいたり、やたら格言めいた物言いをするボスだったりと癖のある悪役で面白かった。どんな奴であろうと絶許。
アクション&ゴアシーンの間が空くので展開はスローペース、前半はドラマに時間を割いていたけれど終盤はそれも終わり若干失速気味。
残酷なトラップとグチャ感は良かった。個人的痛面白いシーンの頂点が割と早く来てしまったのでもうちょい頑張って欲しかった気持ちもある(充分酷いけど)。
しかし少女vsネオナチやゴアトラップという主題のネタとは別に光る切なさとか音楽の良さとか、こういうものが見たくてホラー観てんだ!という嬉しさがある。
程よくみんなにウケるホラーからは得られない「好き」があった。
ギャップのレベルは違うけど『ファウンド』で感じる汚い中で光るもの、みたいな感覚。

続編公開も決まっているようなので、引っ張る謎はそちらに期待。次は劇場で観る。