へちまびと

トーマス・クラウン・アフェアーのへちまびとのレビュー・感想・評価

4.0
ピアーズ・ブロスナンの映画で一番好きかもしれない。

とにかくおしゃれ。
ありえね〜と思いつつ、こういう家具カタログの写真みたいな現実味のないひたすらおしゃれで綺麗な描写は憎めない。

保健調査員の女と、彼女が犯人と目星をつけた男との大人の恋。
謎めいた男前、4、50くらいの円熟味を感じるトーマス・クラウンの役はピアーズ・ブロスナン以外務まらないだろう。
ヒロインと速攻で男女の仲になるにはこれくらいの男前でないと説得力がない。

90年代のハリウッド映画のいい雰囲気がよく出ており、そこも好きだ。

2001年以降、現実世界のアメリカは911を経験して変わってしまう。映画も影響を受けてか、世紀の境目で空気が変わる。

90年代のハリウッド映画には、変わってしまう前のアメリカの空気が封入されている。この作品にはそれが濃密に詰まっている。