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Mのtoaのレビュー・感想・評価

M(1931年製作の映画)
3.3
いやいや凄い。これは社会派映画だ。

サスペンスとしては自分には古すぎたが、裏市民による裁判シーンは期待を超えた!
殺人犯よりも衆の原理が断然怖かった。
製作中にナチスが台頭し、封切りの2年後に上映禁止されたという。時代の差し迫った空気感、民主主義、危うい法治……ものすっごい密度で、街に澱む闇の気配が詰め込まれていた。

モノクロだからなのか、地下や路地の影が濃くてカラーより恐怖感が煽られました。
膝をつきながら目を大きく瞠って告解する主演の迫力は見もの。
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