のどあめ

十三人の刺客ののどあめのネタバレレビュー・内容・結末

十三人の刺客(2010年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

グロさ、その表現というものをこういう映画を見ると考える。三池さんやし、時代劇やからからある程度覚悟はしていたが、どうしても四肢を切られた女性をあそこまで直接的に映す必然性が分からない。
他の方も書いていたが、「品性」というものを映画の中で成立させるにはどうすればいいのか?

タランティーノも唐突なグロさ、暴力があるが、自分はタランティーノ作品は全てコメディだと思っているのでそのバカバカしさと恐ろしさは許容できる。一言で言うと筒井康隆なのだ(暴論)

三池さんは別に(本質的な部分で)コメディを撮っているわけではないだろう。(この作品でも松方さんやところどころのユーモアはあるがそれでも)その前提で話を進めるが、特に前述のシーンは突き抜けてしまって脱臼したグロさとしか感じられない。一言で言うと悪趣味なのだ。

直接的にグロさを観客に見せつけることに個人的には映画という表現手段を選んだ意味が無い、「負け」を感じるのだ。とくにホラー映画やグロさを謳っていない、色んな人間が見るだろう宣伝をする映画なら尚更(大抵の人間は宮崎駿レベルでないかぎり、映画監督なんて意識してみない)。その映画のせっかくの体験が、「グロいものをみた」という印象ひとつで塗りたくられたくないのだ。


『セブン』は「見せない」で伝説になった。

まあ映画作家それぞれ好き勝手やればいい。見る側も好き勝手に言う。

吾郎ちゃんのキャラは良かった。
のどあめ

のどあめ