ようやく観ることができたジョン・カーニーを一躍有名にした作品。本作も音楽は重要な、いや登場キャラクターと呼んでもいいぐらいの存在感。
世間ではラブ・ストーリー扱いみたいですね。確かにその要素は強いけれど、もっと大きなテーマが根底にあると思う。
基本的に登場人物たちに名前が無い。つまり彼らはその辺を歩き、食べ、歌い、生活する我々観客のことでもある。
取り敢えず生きていかなくちゃいけない。そこには現実との折り合いをつけなければならない。
そんな生活から「男」は抜け出そうとし、もがく。だからこそ我々観客は彼に感情移入してしまうんでしょうね。
エンドクレジット観てから、キャラクターの名前が無いことに気がついた。ヤラレたよカーニー監督。