いわやん

やさぐれ刑事(デカ)のいわやんのレビュー・感想・評価

やさぐれ刑事(デカ)(1976年製作の映画)
3.5
原田芳雄主演。

北海道警の「西野」は、関西の十文字組幹部の「杉谷」と因縁があり、杉谷が道内に入り、その行方を探る。
でも、その報復が上司の射殺と、西野の嫁の失踪。
西野は、まともに捜査しても限界があると悟り、自ら警察手帳を破り捨て、個人の意思で杉谷を追う。

途中、嫁に偶然会うが・・。
コールガールになった嫁をも杉谷を追う道具として、さらに青森、東京、大阪と追い駆ける。

あの「11PM」の司会で有名な藤本義一さんの原作で、北海道から九州まで容疑者を追う刑事のロードムービー。
上司と嫁の復讐で、簡単にヤクザを殺したり、嫁のブルーフイルムに興奮する組のチンピラをまるごとガスで爆破(笑)

私は面白い作品だと思ったのですけど、昭和のヤクザ作品の色が強くて、横紙破りだけの原田芳雄ではなくて、もう少し映画的なボケを入れれば、もっと原田芳雄の残忍な感じが強調出来たのにと思いました。

ちなみに、脇役がこの作品も素敵で。
大阪で手を刺される組長は、確かウルトラセブン「恐怖の超猿人」でゴリーの人間体を演じた人。
それに、後をつけて一瞬で殺されるスナイパー役を阿藤海。チョイ役のコールガールでは、「はぐれ刑事純情派」でベテラン婦警役の岡本麗。
ひと言だけのチンピラ役で「たこ八郎」

杉谷役の高橋悦史は、関西のヤクザ役なので関西弁で通すのですが、これが大阪人の一番嫌う無理な関西弁(岸和田出身なのに)(笑)
これが無ければ、高橋悦史の「ママはライバル」「必殺仕舞人」と並ぶ私的代表作になったのに・・。

西野を追う道警の刑事役で清水章吾。
アイフルのチワワに魅せられる親父役で有名になりましたけど、この頃の清水はあんまりパッとしない感じ。でも独特な目の演技が印象的ですね、
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