つかれぐま

マイティ・ソーのつかれぐまのレビュー・感想・評価

マイティ・ソー(2011年製作の映画)
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<ロキはMCUのジョーカー>

北欧神話、シェイクスピア、アメコミと3カ国の異文化ハイブリッド。なるほどこれは映画にしかできない芸当だ。

シェイクスピアから引用した兄弟の王位継承物語。本作のあとに「バーフバリ」「アクアマン」とフォロワーが続いているが、成功の理由は憎めないヴィラン、ロキの存在だ。頭が良く、周りの欺瞞を許さない冷徹なキャラクターは「MCUのジョーカー」を思わせる。ソーとの関係性にも、バットマンとジョーカーのそれと通底するものを感じた。

★インフィニティストーン
ラストでフューリーがセルヴィク博士に四次元キューブの研究を依頼する(&それを見ているロキ)。これは次作「アベンジャーズ」へ直結。

ところで、本作でアスガルドとヨトウンヘイムが争奪戦を展開した「古の小箱」はそもそもどちらの持ち物だったのだろう。果たしてアスガルドが所有するのは正当なのだろうか?いずれにしても軍事的主導権を握るためのアイテムにほかならず、それは(見た目も似ている)キューブにも当てはまることではないのか?今後のストーン争奪戦への布石を置くエピソードだった。

★印象的フード
病院から抜け出したソーが、ジェーンたちとダイナーへ行ってアメリカ飯をむさぼる。大食いに悪い人はいない(笑)。一気にソーと観客の距離が縮まったほっこりシーン。