冴月

ラスト サムライの冴月のネタバレレビュー・内容・結末

ラスト サムライ(2003年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

もっと「なんちゃってジャパン」な、頓珍漢な日本が描かれているかと思ったら、日本の武士道や習俗がしっかり描かれた、「侍魂」を感じる映画だった。

勝元や氏尾の考えは、法治国家を目指す明治の日本には古臭いのかもしれないけれど、それでも彼らには彼らの正義が、「武士道」があり、死に向かおうとも尚、それは譲れないものだったんだよね。
そして勝元に敵対する大村も、法律に基づいてと言う姿勢を取りつつ、武力で彼らの制圧を謀ろうとしている。

ニュージーランドやハリウッドでも撮影したと言うけれど、いや、あの日本家屋とか風車とか横浜の商店とか、もう完全に日本だよ。セットも素晴らしかった。あと、鎧も見た目日本の鎧なんだよね。

亡き父の刀で戦う飛源とか、最初で最後の台詞で「オールグレンさん」と叫び、彼を庇って死んでゆくボブとか、ちょいちょいホロッとさせられる。人間ドラマとしても秀逸。トムクルーズも思ったよりずっと、日本語を話している。

日本にはなかなか無いスケール感で、日本の武士道を描いた映画。何度も見直したい。
冴月

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