このレビューはネタバレを含みます
キャストが豪華なだけに、期待外れというのが正直な感想。
近現代史及び皇室について少々勉強したことのある身としては、明治天皇の描かれ方が到底理解できるものではなかった。「天皇」ではなく「エンペラー」であった。仮に外国の映画であったら皇帝がこのように描かれるのは理解できる。しかし、日本においては「天皇」である。感覚的なものの差であろうが、脚本に日本人がいないことの限界を感じた。
武士道については、割としっかり描かれていた印象。名誉を重んじ死をも厭わない姿勢は、セリフでも戦のシーンでもしっかり描かれていたと思う。戦のシーンの迫力、リアルさは十分であったと思う。加えて、桜と人生観を重ねた描写はよかった。
監督、脚本が日本について学び、愛してくれていることはよく伝わった。しかし、いくら日本を愛していても、感覚的な面において描けない部分があることを感じた。
