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どですかでんのFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

どですかでん(1970年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 劇場にて。

 焼け野原後の夢の象徴でもあるはずの架空の電車が行って帰ってくる間に、交換した夫達はもとの家に帰り、来た女は帰り、少女は自転車をまた見送り、男は杖をつき家に戻る。つまり何事もなかったようにもとに戻っていく。扉の開閉は見事にそのプロットに呼応する。つい一緒に夢をみていた子供の台詞を話してしまったがゆえに夢から覚めなければいけない路上生活者には泣かされる。夢とシンクロする武満徹の音楽、ロケとスタジオによる照明やカメラの使い分けも非常に良い。

 会話場面での0.5秒くらいの短いカット割りやミニチュアやプールの捉え方は市川菎や岡本喜八に対する回答なのでは、と感じたけれど実際どうなんだろうか。
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