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そして誰もいなくなったのtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

そして誰もいなくなった(1945年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

そして誰もいなくなった。んじゃなくて。はじめから誰もいない。正統推理映画としてでなくフィルムノワールとして観賞させてもらうと時代のジャンル未分化な状況を反映しトンデモな観方ができてしまうものである。なぜゲストに招待状がとどいただけでホストがいないのか。死体はどう防腐処理。医師がしているのか。そう。ここはデータベースの地獄。登場人物は皆すでにしんでいる。島のカタチをしたサーバーコンピューター霊園。いわゆるエンマ様なラスボス判事は当初みずからをai化しており姿をみせない。だから停電を契機のジンリキの降霊術で実体化。そう本作は実は死んでいた系の不条理ミステリーで。かつ近未来の暗黒監視電子密告社会のディストピアsfだったのだ。かくして。それぞれの罪にみあったそれぞれのカタチで永遠にさばかれループする。船を強奪した二人は永遠の漂流地獄で。丘にあがった船乗りは永遠の墓掘り人に。
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