戦場ジャーナリストもので始まり中盤からは戦災孤児ものへ。
そういった流れを通してボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の惨状を伝える構成。
実際のビデオ映像と、その再現映像がごちゃ混ぜになっている。BGMがMTV全盛期に流れていたようなポップなロックでその違和感も効果的。虐殺のあとにいる酩酊感みたいなものも感じ取れる。
ネグレクトされていた娘についてなんだけど、これってもしかして、「サラエボの花」で取り上げていた問題で生まれた子かね。
占いにはまってるエキセントリックな母親みたいな扱いになってたけど、だったら育児放棄した理由もわかるし、手放した理由もわかる。占いにはまった理由も。
もしそうなら、めちゃくちゃ悲しい。
そのあたりの説明がなかったことが、かえって救いになっている。
サラエボが世界でいちばん悪い場所になったらコンサートを開くという伏線回収がテクニカルすぎて、ライブ感を大事にしたこの映画に合ってない気もした。
面白かった。