前髪メガネ

スパイダーマンの前髪メガネのレビュー・感想・評価

スパイダーマン(2002年製作の映画)
5.0
公開当時どハマりした。自分の中で1番好きなアメコミヒーローといえばサム・ライミ版スパイダーマン。
3の後に新3部作が作られる予定だったのが4作目前に監督サム・ライミの降板が確定し、主演のトビー•マグワイアもサムじゃないならと降板で事実上頓挫。当時はとても残念に思った事を覚えてる。
この後リブートを繰り返すけど個人的には本シリーズが一番作品的に濃い内容だと思っている。
当時としては最新の映像技術や撮影技術を駆使して作られたアクションシーンは痺れるカッコよさは勿論なのだが、本作品での1番の魅力といえばアクション以外のドラマパートはそれぞれのキャラクターのしっかりとした設定による物語の深みだと思う。キャラクターのバックボーンを最低限の時間でしっかり掘って固めているからそれぞれの関係性に意味が生まれ 、ただのヒーロー映画に留まらない深みが増していている。
スパイダーマンはアメリカ日本だけでなく世界中で愛されているヒーローの1人でスーパーマン、バットマンに次ぐ所謂3大アメコミヒーローの1人でもある。
その理由は思うにスパイダーマンの正体でもあるピーター•パーカーのキャラクターへの親近感だと思う。ヒーローの宿命に対して苦悩して時には石を投げられながらも人助けをしたりととても人間味があるから単なる憧れの存在で終わらなかったと思う。
本シリーズでもその姿は少し重すぎないかってくらいに表されている。1作目は爽快なアクションで派手に敵を倒してTHE 英雄的存在になる姿を描くだけでもウケそうなのに、ピーターの宿命だけでなくハリーのコンプレックスやMJの現実からの脱却、ノーマンの裏切り、パーカー夫妻の心配などと主要人物全員に結構な人物像があってある種のちょっとした群像劇ともいえる。

今でこそアイアンマン率いるアベンジャーズがブームだけど、果たしてサム・ライミ版スパイダーマンが無かったらここまでだっただろうかと個人的には思うほど。

他にも「死霊のはらわた」などのホラー映画を監督してきたサム・ライミだからこそそのホラー映画独特のスリル感や不安感の演出を上手くヒーロー映画に落とし込んだ事も魅力の一つとも言える。

SONYとコロンビアは良い買い物をしたなぁ。


「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
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