監督は『殺しが静かにやってくる』のブルーノ・コルブッチ。
おはやしみたいな飄々としたリズムがぐるぐる耳に残る。
序盤のいろんなひったくり手口のオンパレードに興味津々。たいてい悪どいやり方なんだけどこんなユーモラスなのも。
外国人観光客らの前でいきなり尻を出す。それに沸いてカメラ小僧たちになっちゃった観光客の置き荷物を車ですたこら持ち逃げして一丁上がり。
この映画の魅力はてんこ盛りなカー&バイクアクション。アパートの階段をバイクで駆け上がり追っかけまわすなんてとこがとても印象的だった。
そして、刑事ニコの強烈なキャラクター。
ニコはカラフルなニット帽に靴下二重ばき、ピアスにもじゃ髭姿。
途中不審者と間違われて市民にボコられそうになるくらい刑事に見えないスタイリング。
Filmarksの解説にある鬼刑事ってぴったり。犯人ボコすわ、ドアもガラスもぶち破るわで。
ニコの元の経歴を生かした終わり方にニヤリとさせられて、ペットのセルピコ(ねずみ)もニット帽で可愛いらしい登場の〆もいい。