corouigle

マネートレーダー/銀行崩壊のcorouigleのレビュー・感想・評価

2.9
一時期金融系に就こうとしていた

親父には思い切り反対されたが

(営業は合わない、ハートがどうか、ぐいぐい売れる強心臓を持ち合わせるか)

結局「先物取引」なる会社の
内定は取ったものの
人生の先達である
親との協議の末
そちらの道に進むことは諦めた

今考えれば
親に頼らず
そちらに進まなくて良かったと思う

私は具合も悪かったし
その上
親にはこれ以上頼りたくないと
独り立ちせねばと焦っていたし

どの道、性格的にも
人に高い買い物をさせるのは
私の人生の本分ではないと
後からよくよく理解した

転職のさなか、
生保営業だけはかじったが
それも長い人生を考えれば良い経験だ

やっとあの時の、
「先物取引」やめといて良かった
が分かった

高いものを相手に売りつけるのは、
心底合わない作業だと思った

常にそうとは限らないが、
親が常に正しいとは限らないが、
自分のことを自分以上に見ていてくれるありがたい存在もあるものだ、
というのが私の見解だ

人から見た自分と
自分から見た自分は、
多少のギャップがある

当時、金融系に興味あったのは、
単純に
「お金が好き」
「興味がある」
という程度で自分がそこに
「合うかどうか」は分かりかねたが、
映画でも見て

イメージインターンだけはしとこう、
と思ったのは事実

~~こっからちょっと闇歴史~~
~~落ちるかも!~~
☆飛ばしてください☆

しかし本作鑑賞の1ヶ月後に
長い長いそして繰り返される入院期間が始まる

正直映画を観ている場合ではなかった

私の人生は
閉鎖病棟で
外に出られない苦しみ

普通の人が出来る普通の生活が出来ない苦しみ

それを以てして初めて
スタートした気がする

私はそれまで恵まれすぎていた

自由過ぎる自由や、
お金にそこまで困ったことのない生活(学生寮生活/バイトもしていたが)

そこに対し

疑問
自問自答
失恋の悩み
就職の悩み
親との葛藤

あらゆるものが壁となり
健康のありがたみだけが分かった

私は、
おごっていた

自分のことだけを考え
家族を苦しめていた

今思えば、あの底辺があってこそ今があると思う
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