シミステツ

晩春のシミステツのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
3.8
「つながったたくあん」
妻を亡くした周吉。紀子と二人暮らし。父親を考えて嫁がないかと心配する周吉。それでも見合い、縁談がまとまると淋しくなるもの。娘を想って奥さんをもらうと嘘をつく父。娘を想う。父を想う。お互いを想い合った先にどんな未来があるのか。幸せのあり方を問う映画。
能楽を鑑賞している時のにこやかな父と物憂げな娘が対照的だった。

「私、このままお父さんといたい」

「結婚することが幸せなんじゃない。新しい夫婦が新しい一つの人生をつくりあげていくことに幸せがあるんだよ」