シミステツ

グラディエーターのシミステツのレビュー・感想・評価

グラディエーター(2000年製作の映画)
3.7
「観衆を味方につければ自由になれる」

「ローマでは大衆を操る者がすべてを操る」

観るまではグラディエーターってかっこいい勇敢な戦士、くらいの認識だった。皇帝の息子コモドゥスは次期皇帝の地位を得られず父親を殺し、一方皇帝に全幅の信頼を置かれたマキシマスは皇帝の地位をめぐりアウレリウスの息子にハメられるなど、権力闘争に巻き込まれた果てに妻息子までも殺され、奴隷となり死ぬまで戦うことを義務付けられた剣闘士となる、という波瀾万丈なストーリーだった。見せ物としての死、民の熱狂、そこにある命はあまりにも軽い。奴隷にもそれぞれ家族がいて、バックグラウンドがある。

グラディエーターとして民衆の熱狂を駆り立て英雄化していくマキシマス。彼の最大の復讐劇がはじまる。

ルシアスとの邂逅、そして希望。ローマがまた強くなる、そう信じられるクライマックスだった。

Strength and honor.