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ザ・フライのぉゅのレビュー・感想・評価

ザ・フライ(1986年製作の映画)
3.7
2021年 鑑賞 21-73-3
「ザ・ブロード」等のデヴィッド・クローネンバーグ監督の、ジョルジュ・ランジュラン先生の小説「蝿」とした、SFホラー作品「ハエ男の恐怖」(58)のリメイク作品。

上手くいけばノーベル賞を受賞できたかもしれないと言われた天才科学者セス・ブランドルは、“隣り合う2つのポッドの片方に収めた物体を細胞レベルで分解し、もう片方へ送った後、元の状態に再構築する” という物質転送機「テレポッド」を開発中。無機物の転送実験には成功していたセスだが、有機物では失敗が続いていた。ある日、自分を取材した記者であり後に恋人となるヴェロニカの助言を得たセスは改良を重ね、遂に生物の転送に成功。しかし、ヴェロニカと彼女の上司で元恋人との関係に嫉妬し泥酔したセスは、その勢いで自らの身体を実験台とした転送を行い...

DT感溢れる天才科学者と、幸薄そうな女性ジャーナリストの関係に、女性ジャーナリストの元彼で狂人じみた編集長のステイシス(ジョン・ゲッツさん)の三角関係に(勝手に)嫉妬し、怒り、酔った勢いで転送を行う。出てきた姿はターミネーターっぽい(Tではなく、F1000)!が、蝿が入ったポッド(ヒヒが蝿に鬱陶しがるシーンも良かった)に入ってしまったせいで、人間と蝿の融合...体操の選手のような超人技、腕相撲では相手の腕から血が出ていた...

蝿人間のセスの気持ち悪さ... セスから太く硬い毛が生え、糖分を多く摂取するようになり、髭は髭剃りの刃より強く、歯や爪が... あげく天井に張り付くようになり、外見も人間味が日々失っていき... もうセスは人間に戻れない?
そんな時、ヴェロニカが変な夢を見るようになり...

洗面台の鏡裏の棚が... セスは「不要になった部品」と、言っていたが...
ヴェロニカの●●か?●●ないか?この選択は一択だと思うが... 私は100%経験出来ないことなので気持ちは分からない(異性もそうだとは思うが、私たち側はどう転んでも経験出来ないので...)が、もう一方は恐怖が確実に勝つ...

最後の展開は “気持ち悪りぃ” の連続。あいつの●から出る液体、徐々に変化していく姿、ポッドに入れられてからのハラハラ感、そして、ポッドから出てきた... ヴェロニカのとった行動、ある意味感動、ある意味胸糞だが、ある意味安心したかな。

気持ち悪い作品だったが、‘80年代とは思えぬ、前衛的だと感じたし、蝿男っぽい描写に、天晴れになったシーンも多くあった!愛に捧げたが、ベクトル間違った男性を大誇張したようにも思えた。
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