音、色、カメラワークや構図、全てがマッチしている。
特に構図は、個人的にだけれども、どれをとっても素晴らしいと感じた。
不気味な音楽に不快な虫の羽音。
はじめは可愛い少年が老人の声色を真似てるのが単に可愛かった。次第にそんなシーンがあったことすら忘れてしまう。
光量が変わってしまったカットも、この作品だと意味深に見える。
森の中で束の間の狂ったしかし美しい夢のようなシーン、牛のシーン、深い霧のシーン、燃えた家の木屑が降り注ぐシーン、、、いや、全てのシーンが必見に思える。
中間をぼやかしたカットも独特。
後半は、2時間で変わってしまった少年と同じく、ガタガタと震えてしまった。
エンドロールなしの本編のみなので、見終わったあとは放り出された感が強く、ぼう然として息が荒くなる。
命の賛歌。
気付けば歯を食いしばってみていた。
2015.10
ドイツ軍が、とか、ヒトラーが、とかではなく、戦争自体が。
しかし、何度撃っても戦争は死なない。
全ては子どもから始まる。