よーぴ

炎628のよーぴのレビュー・感想・評価

炎628(1985年製作の映画)
4.7
然るべきタイミングでこの出会っていたら、オールタイムベストに入っただろうなという作品がたまにあるが、恐らくこの映画も中高生で見ていたらあまりの衝撃に卒倒していたかもしれない。
「プライベートライアン」以前なのでゴア描写はないものの、終盤繰り広げられる大量殺戮のシーンは、その画面の圧倒的リアリティで、もう口あんぐり。仲間のドイツ兵ですら巻き添えになってるのも、敵仲間とか見境なく、完全に人間性が崩壊してる様子がリアルだった。
あと、もうなんと言っても顔。どうやって演出つけたらあんな表情できる?憎しみを込めた弾丸でヒトラーを撃ちまくり、ヒトラーの誕生から根絶することでこの虐殺を無かったことにしようとするけど、彼は赤子の頃のヒトラーを前に、撃つのを躊躇う。殺戮は新たな殺戮を生む。そんなの分かってるけど、この憎しみはどこにぶつければいい?あの表情はそう語ってる様に思えた。
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