きゅうげん

ハンニバル・ライジングのきゅうげんのレビュー・感想・評価

ハンニバル・ライジング(2007年製作の映画)
3.3
ディノ・デ・ラウレンティスに急かされて書いたという、ハンニバル・レクターのオリジン。
監督は『真珠の首飾りの少女』のピーター・ウェーバー、主演は『ムーンナイト』出演後に急逝したギャスパー・ウリエル。

レクター博士の半生に焦点が絞られるため、基本的にはトラウマ復讐劇であり推理モノ的ミステリはナシ。若きレクター自身が犯人側ですしね。
ですが、リベンジのため奔走する天才レクター君と、戦争犯罪者を追う警察、そしてナチス協力者だったヤクザな仇たちなどのサスペンスに、まったく起伏も緊張もないのは重大な欠点。
刑事にもすぐ怪しまれるし、標的の連中にもすぐバレるし……レクター君にカリスマ性を感じることが難しい内容に。

あと本作のナゾ儀式とかナゾ調度とかのトンデモ日本表現は、良くないトンデモ日本でしたね。双喜紋は中国だし内装はどちらかというと韓国だし。
てか転がり込んだ先が義理の叔母宅で、未亡人と若者の共同生活って、日活ロマンポルノかい!