松井の天井直撃ホームラン

きな子〜見習い警察犬の物語〜の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

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☆☆☆

※ 鑑賞直後のメモから

犬が主演クラスの映画には、ついつい採点が甘くなってしまうこの私でさえ。「流石にこの、犬の可愛さにおんぶに抱っこ状態だと…」と言ったところ。

一応は事実の映画化ですが。冒頭に描かれる名犬エルフのエピソードが、クライマックスで駄目見習い警察犬きな子と重なり合うエピソードは、流石に出来過ぎ感を感じたのですが…果たしてどうなのでしょう。
もしも事実と違っていたとしたら、映画的にクライマックスを盛り上げる為の嘘として「映画ですから」…と享受する必要があるのでしょうかね。でも冒頭に字幕等で、〝事実を映画化〟と表示されていたら、それはそれで問題がありそうな気もするけど…。

肝心の内容はと言えば、ベタベタな展開で本当に分かり易い。《2人》(1人と1匹)の見習いが、エルフ並みに優秀な警察犬の様に…は、ファミリー映画として申し分ない。
ただ、映画の始めに「警察犬になるには素質が必要だ!」と言わせ。一応はエルフも元々は…との台詞も。
だからこそ観ていて。きな子が人間のエゴに振り回されている風にしか見えなかったのが、どうにも…と言ったところでした。

個人的に言わせて貰うと。この映画の1番の見どころは、寺脇康文の素晴らしき《大根演技》でしょうかねえ〜(笑)
子役の女の子の演技がめちゃくちゃ巧いだけに、「爪の垢でも煎じて飲め!」と、ついつい思ってしまった。まさか狙って演じているのかな?でも20年以上も続いてはやらないよなあ〜。

映画の結末自体は、結果が分かっているとは言え。最後は少し中途半端気味に終わってしまう。
先輩訓練士役だった山本裕典の役柄も。エンドクレジットの後で、その後のエピソードくらいは挿入する等のフォローがワンカットでもあれば…と言ったところ。

原史奈があまりにも太り過ぎていて。誰なのか?最後まで分からなかったわ(苦笑)

2010年8月16日 TOHOシネマズ錦糸町/スクリーン3