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血は渇いてるのbluetokyoのレビュー・感想・評価

血は渇いてる(1960年製作の映画)
3.3
最初は、社会派の作品かと思ったが、そうでもない。
なかなか面白いアイデアで、なんとか、最後まで、そのアイデアで押し切っている。

簡単にあらすじ。
ある企業で、社員の大規模なリストラが発表される。
主人公の木口高志は、リストラに抗議するために、拳銃で自殺をはかり、大けがをする。

昭和生命に勤めている野中ユキは、そんな木口を広告に使おうと提案して受け入れられる。
さっそく、木口を説得して承諾を得る。
木口をコマーシャル、テレビ出演、講演へと駆り出し、大評判となる。昭和生命の売り上げも大幅アップ。

一方、野中ユキの同級生だった原田は、週刊誌の記者をしていたが、洋子と組んで、有名人のスキャンダルをでっち上げ、恐喝まがいのことをやって、カネを稼いでいた。
木口人気も、きれいごとばかり言いやがってと面白くない風だった。

やがて、木口は、野中ユキのマネジメントから外れて、勝手に仕事をやるようになった。それがまた受けた。

野中ユキも面白くなくなってきた。原田とつるむようになった。

原田はまず、木口の奥さんとセックスして、木口をゆすった。
次に、木口を酔わせて、洋子と一緒のところを写真に撮り、スキャンダル記事にした。

ついに怒った木口は、原田を道路上で押し倒し、車にひかせた。原田は大怪我をした。

それでも木口は、自分の人気は揺るぎもないものだと信じていて動じなかった。

ただ、昭和生命は、もう、ここらで限界だな。コマーシャルは打ち切りで、とあっさり、木口から手を引いた。
木口の仕事は、あっという間になくなった。

木口は、昭和生命に乗り込んで、拳銃を自分の頭に向けて抗議した。みなは、また、狂言自殺だろ、と笑った。
木口は、拳銃を自分の頭へ発射。死亡した。
しらけたように、木口の大きな宣伝の写真が撤去されていた。

宣伝用の写真というのが、妙によくできていて、本当に、それらしい感じを出すのに成功している。

野中ユキの、クルクル回るダンスが、くどくて、だるい感じがする。
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