ユウ

シザーハンズのユウのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.2
主人公、エドワードの持つものは、その名と広すぎる虚城、そして刃で出来た指。

城の主であった発明家の老博士が造り上げたのが彼、エドワード。
だが、最も精緻で繊細な部位である手を完成させる前に、老博士は心臓病で急逝する。
一人残された未完成の人造人間エドワードは、ただただ孤独に、生きているとすら言いかねる日々を送り続ける。

そんな中で、たまたま城を訪れた化粧品の販売員ペグが、彼を街へ連れ出すことから物語は動き出す。
街の人々ははじめはエドワードを少し変わったヘアアーティストあるいは庭師として歓迎するが、すべての指が鋭い刃であるその危険性と、悪に対する無理解から、不法侵入と危険物所持の犯人として貶められ、軋轢を起こし、人々からは厄介者として扱われ出す。

善良で優しいエドワードが、その優しさゆえに周囲の人々を、好きな人から傷付けていくその姿は、視聴者をもどかしい思いにさせる。
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