ミチロウ

シザーハンズのミチロウのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.0
手にはさみを付けられた人造人間エドワード。
心優しい孤独な青年エドワードは、その優しさと才能で徐々に町の人たちに好かれていき、人気者に。
しかし、ある一つの事件をきっかけに町の人たちがエドワードに対して抱いていた小さな恐怖心が肥大化していき、エドワードへの迫害が始まる。
パステルカラーのかわいい町を舞台に描かれるファンタジー映画だが、きっとアメリカの黒人たちが抱えている問題を描いているのだろう。
舞台が白人しか住んでいない南部の田舎町であることと、最後に黒人の警官がエドワードを庇うことからもそれが見て取れる。
関東大震災での朝鮮人虐殺の事件も根っこは同じ。善良な市民が持つ異質な人に対する小さな恐怖心と差別心は、集団で発火すると狂暴化する。だから誰もが意識して謙虚さと自制心を持たなければならない。私たちはだれもが狂暴化する可能性を秘めているのだ。
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