昭和の香り漂う音楽ライター

赤坂の姉妹 夜の肌の昭和の香り漂う音楽ライターのレビュー・感想・評価

赤坂の姉妹 夜の肌(1960年製作の映画)
4.0
新珠三千代没後20年記念@ヴェーラ
これはなぜか初鑑賞だった。
淡島千景+新珠三千代、垂涎の顔合わせ。
しかも川島雄三のスピード演出で、2人の取っ組み合いも観られる、たまらない映画。
脚本が3人合作のせいか、いまひとつ全体構成に締まりがないのだが、美貌の2大女優と、往年の赤坂の風景が見事で、最後まで飽きずに観た。
脇の久慈あさみ、山岡久乃も実にいい。
若き日の露口茂、蜷川幸雄なども出てくる。
当時はそんなこと誰も感じなかっただろうが、いま観ると、チョイ役までもが後年の大俳優で、すごい時代があったものだと感心する。
チェーホフ『三人姉妹』が元ネタだが、ちゃんと「さんにんきょうだい」と、むかしの言い方をしているところがうれしかった。
フィルムもきれいで、たぶん、近年のニュープリントではないか。
ぜひ近いうちに、また観たい。